◇海洋散骨で遺族がやるべき5つのこと
海洋散骨を希望する方が増えておりますが、本人の希望を叶えるには遺族の協力が不可欠です。
海洋散骨を行うにあたり、遺族は何をすればいいのか、準備や業者選びなどやるべきことについて、初めての方でもわかりやすくまとめました。
海洋散骨を検討している方やご遺族の方は是非参考にしてください。
Contents
海洋散骨を執り行うにあたり、どのような準備が必要なのか、マナーやルールについても遺族は知っておくことが大切です。
遺骨を海に撒くという方法は、故人が希望していたとしても、遺族や親族の中には快く思わない人もいるかもしれません。
海洋散骨をしてしまうと手元に何も残らないため、心の拠り所がなくなってしまうと思う人もいます。
残された遺族が故人を偲ぶ場がなくなってしまわないように、全て散骨するのではなく、分骨も検討してみてください。
故人の希望通りに海洋散骨をするのであれば、例えば一部をお墓に納骨して、一部を粉骨したうえで海洋散骨をするという方法もあります。また、一部は手元に残して自宅で供養する方法も良いでしょう。
海洋散骨は一度やってしまうとやり直しがきかない方法です。どのような方法が遺族や親戚にとって良いことなのか、納得のいくまで話し合ってから決めることをおすすめいたします。
釣りが好きだった方は、自分が釣りで慣れ親しんだ場所に撒いてほしいと思うかもしれませんし、ハワイの海など海外で撒いてほしいという故人もいます。
しかし海洋散骨は、海ならどこでもできるというわけではありません。人が多く集まる海水浴場などではできませんし、魚場などで勝手に撒いたりすると風評被害などを与えてしまうため、周囲の方々に多大な迷惑をかけてしまいます。
条例によって散骨が禁止されている場所もありますので、どこで海洋散骨を行うのか場所を考える必要があります。
海外で散骨をする方もいますが、命日になるとお墓参りりの代わりに散骨した場所に船で行きたいという方もいらっしゃいます。故人の気持ちも大事にしつつ、あとあとお参りすることも考えて場所選びをした方が良いでしょう。
遺族が場所を考えると同時に、業者選びも並行して行います。
業者によって場所が限定されていることもありますし、全国どこでも対応してくれる場合もあります。
海洋散骨を行うには遺骨を細かくパウダー状に粉砕しなくてはならないので、粉骨も合わせて行ってくれる業者が良いでしょう。
人によっては僧侶に一緒に乗船してもらい、御経をあげてほしいなどの要望もあるでしょう。料金だけでなく、どのような流れで散骨を行うのかなど詳細を聞いて、遺族でよく比較して業者を決めてください。
海洋散骨は業者と一緒に行って、遺族が散骨することができます。遺族などグループで船をチャーターする場合と、複数の遺族(他人)で乗合という方法で行う場合があります。
遺族などグループで貸切る個別の海洋散骨であれば、希望する場所まで行って散骨することができますが、費用はやや高めになってしまいます。その点複数の遺族で行うのであれば、船代は全体で負担しますので費用を抑えることができます。
また、実施にあたっては知らない人に不快な思いをさせないこと、周りの人に迷惑をかけないことがとても大切です。
海洋散骨を行う場所に行くまで、喪に服したい気持ちがあったとしても、喪服を着て骨壷を持って乗船する、というのは避けた方が良いかもしれません。
周囲の人から見ると、海に喪服で来ていること自体がやや異様な光景ですから、知らない方に不快感を与えないよう現地までは普段着の方が望ましいでしょう。
また、海洋散骨はいわゆるお葬式と同じです。形が違うだけですから、海洋散骨の様子をSNSなどにアップすることは避けてください。
海洋散骨業者と一緒に船で沖合まで出て海洋散骨を行いますが、撒く方法は特に決められているわけではありません。
好きだったお酒を撒いたり、音楽を流したり、思い思いの方法で故人を偲びます。
ただしマナーとして、自然にかえらないビニールなどで巻いた花束を投げるなどの行為はやめましょう。
もしお花を一緒に撒きたいのであれば、持っていった花束の花びらだけを撒くなどの配慮が必要です。
自然に返すという弔いの方法なので、一緒に撒くものにも気配りするのがマナーです。
海洋散骨を悔いなく行うためには、まず遺族でよく話し合い、みんなが納得してから始めることがまず第一です。
それから誠意を持って真摯に対応してくれる業者を選びましょう。
周囲や環境への配慮も忘れずに、心置きなく最後のお別れができるようにしていただきたいと思います。