◇海に散骨する影響ってあるの?正しい散骨とは
お墓にこだわらない、自然な形の供養の方法として、広まりつつある海洋散骨ですが、まだわからないことが多い、と思っておられる方も多いでしょう。
一つ心配なのは、海に及ぼす影響ですね。海に散骨をしても大丈夫なのだろうか?と不安な方もいると思います。
そこで今回は、散骨が海に与える影響について、わかりやすく説明します。ルールを守って正しい散骨をすれば、環境破壊になるようなことはありません。
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ご遺骨を海に撒いても大丈夫なのか、環境に影響はないのか。
影響としては、海そのものへの影響と、周囲の人たちへの影響と2つ考えられます。
前者については専門の業者に依頼して粉骨を行えば、何の問題もありません。後者についても、散骨専門の業者は、周囲への影響のない海域で散骨を行いますので、心配はいりません。
ご遺骨には、六価クロムという有害物質が含まれている、という話を聞いたことがありますか?実際そういう話を聞いて、不安になって相談される方も、少なくありません。
確かにそのような物質が、含まれていることがあります。必ずしも基準値を超える六価クロムが含まれているとは限りませんし、検出されない場合もあります。
しかしそれは、専門の業者による検査を行わないとわかりません。検査をした上で六価クロムが含まれていれば、無毒化する処理が必要になります。
ですから、火葬した後のご遺骨に直に触れることはおすすめできませんし、六価クロムが含まれているかもしれないご遺骨を、検査もせず散骨してしまうと、環境を汚染する可能性もあります。
海洋散骨を行う際には、ご遺骨を、2mm以下の細かいパウダー状にしなくてはなりません。ご遺骨をそのまま海に撒くのは「遺棄罪」に当たるからです。
粉骨は通常、専門の業者に依頼して行いますが、きちんとした業者であれば粉骨の際に、六価クロムを無害化する処理をしてから粉骨を行います。
これは、海に撒いた時に環境に影響を与えないためであると同時に、実際に粉骨をするスタッフの、健康を守るためでもあります。
六価クロムの問題がなければ、ご遺骨の主成分はカルシウムです。海の生き物が生命のサイクルの中でそのまま自然に還るのと同じことで、無害化した後のご遺骨を海に撒いてもなんら影響はございません。
散骨を行う時に、故人が好きだったお酒を一緒に撒いたり、一緒にお花を添えることもあります。
この時も、撒く量や素材に配慮し、自然にかえらない素材を使わないようにすることで、環境への影響を最小限に抑えることができますので安心してください。
ご遺骨の粉骨は専門の業者依頼し、ルールを守って散骨をすれば何の問題もありません。環境を守るためには、以下のようなルールを守って散骨をしましょう。
散骨は節度を守って行えば法令違反ではないとされています。この節度が大切です。
環境汚染にはならないにしても、例えば漁場や養殖場、海水浴場などで散骨を行うことはモラルに反するでしょう。
特別な条例などがなければ法令違反にはならないかもしれませんが、魚をとる場所や、子供も遊ぶ海水浴場で、他人のご遺骨を撒かれて、気分の良い人はいません。散骨は周りの環境にも十分配慮して行うことが大切です。
漁業に関しては、風評被害によって産業そのものに影響を与えてしまうこともありますので、細心の注意が必要です。
ですから、通常は船で沖合まで出て、周りに何もない海域で散骨を行います。周囲に迷惑をかけないところで行えば、問題ありません。
お花やお酒を添えるにしても、環境への配慮が必要です。お花を撒く時には花束ごと撒くようなことはせず、花びらだけをちぎって撒くようにします。花を包んでいるセロハンや輪ゴムなどは、海に撒かずに持ち帰りましょう。
お酒を撒くのも、もちろん構わないのですが、これも大量に撒くのは避けてください。
いくら水で薄まるとはいっても、お酒は元々海にあるものではありません。魚のいる水槽にお酒を大量に入れたりしないのと同じことで、海の生き物の生活場所である海に、ジュースやお酒などを大量に撒くことは、環境破壊につながる恐れがあります。
散骨をした時に出たゴミは、すべて持ち帰るようにしましょう。海に捨てて帰るようなことだけは避けてください。
粉骨に際して、ご遺骨の六価クロムを無毒化すること、そして環境に配慮しながら散骨を行うことで、海に影響を与えることなく安全に散骨を行うことができます。
自然に還りたいという故人の希望を叶えるための散骨ですから、周りに迷惑をかけることなく散骨を行いたいですね。
そのためにも、粉骨と散骨は経験豊富な専門の業者におまかせください。
当然ですが、弊社でも専門の機器を揃えて、無害化処理をしておりますので、ご安心ください。