◇散骨時の献花にてどんな花が選ばれる?花の種類や役割とは
散骨は新しい供養方法として注目されています。
ドラマや映画などで海にご遺骨を撒いてから献花するシーンを見たことがある人もいるのではないでしょうか。
そんな散骨ですが、献花にもマナーがあることを知っていますか?
ここでは、散骨時の献花の役割や献花にふさわしい花の種類などについてご紹介します。
散骨に興味がある方、散骨のマナーが知りたい方はぜひチェックしてみましょう。
Contents
献花とは、お葬式などで棺や祭壇などにお花を添えることを言います。
故人に対してお花を添えることでお別れをする、弔いの意を込めた大切な供養の工程の一つです。
業者を通して行う散骨プランの中に献花が含まれているものが多いため、散骨時に献花が行われることは多いです。
では、実際に散骨はどのような流れで行われるのでしょうか。
業者の散骨プランを例にご紹介します。
このような流れで散骨を行う業者が多いです。
ただし、業者によって流れが多少違うので気になる方は直接確認しましょう。
次に献花の役割をご紹介していきます。
献花をすることで故人との別れを心に刻むことができます。
海に散骨をした後に献花をするとお花が自然と船から離れていきます。
その光景を眺めているうちに故人との別れを実感し、徐々に受け入れられるようになっていくでしょう。
美しいお花と一緒に故人が旅立っていく光景は、ご遺族にとって大切な景色になるでしょう。
花には悲しみを癒すという効果が期待されています。
小さな種から育って花を咲かせる姿から人はパワーをもらうことができるでしょう。
色鮮やかな色彩も人の心を元気にしてくれ、悲しい場面で献花することによって悲しみも少し癒すことができるでしょう。
そもそも人は亡くなった人に対して花を供えたいという本能のようなものがあるようです。
以前、イランの遺跡で20万年前にネアンデルタール人が幼児を埋葬する際に花を一緒に添えていたことが分かる発見がありました。
このように、人は本来大切な人が亡くなったら花を手向けたいと本能的に感じるのです。
このように、故人を送る際に大切な役目を果たしている献花ですが、献花に向いている花の種類はあるのでしょうか。
実は、散骨時の献花にふさわしい花というのが明確に定められている訳ではありません。
基本的に献花をする人が好きな花を選ぶことができます。
では、実際にはどのような花を選ばれているのでしょうか。
散骨時の献花では基本的にどのような花を選んでも良いとされています。
そのため、故人が好きだった花を選ばれることが多いです。
特に、思い出が詰まった花や故人が生前育てていた花などがあればそのような花を選ぶと良いでしょう。
花言葉や花の名前の由来で選ぶこともあります。
故人に向けて贈りたい花言葉の花を選ぶことも多いようです。
海洋散骨の場合は海に花を撒きます。
海洋散骨では大抵の場合花びらのみを撒くので、海面に落ちた後も目に見えるような色合いの花を選ぶのもの良いでしょう。
青系・紫系の海面と似た色の花ではなく、白色や黄色など海面の色に映える色の花がおすすめです。
このように、花の種類には決まりがない散骨時の献花ですが、実際に献花を行うときに注意しなければならないことがいくつかあります。
では、次に葬儀・告別式の花についてご紹介します。
花は葬儀でもよく見かけます。
葬儀で使用される花には意味やルールがあるので簡単にご紹介していきます。
花祭壇 |
祭壇の周りを飾る花 |
供花 |
故人に贈る花 祭壇横に設置されることが多い |
花輪 |
大きな花飾り 会場入り口に設置されることが多い |
枕花 |
ご遺体の横に添える花 自宅から葬儀中もずっと横に添える |
別れ花 |
最後のお別れをするときに棺に添える(告別式後) |
次に、葬儀で行われる献花についてご紹介します。
葬儀でも献花が行われることがあります。
一般的に、キリスト教式・無宗教式で行われることが多いです。
葬儀の献花ではこのような花が用いられることが多いようです。
散骨時の献花では花の色や種類に決まりがないのに対し、葬儀時の献花にはある程度のルールがあるようです。
では、次に最近の葬儀で用いられることが多い花についてご紹介します。
最近の葬儀で用いられる花で多いのは洋花です。
以前はタブーだとされていた明るいカラー(ピンク・赤など)も祭壇に使われることが増えています。
以前は葬儀といえば菊というイメージでしたが、最近は葬儀の花のタブーも変わってきているようです。
葬儀でよく使用される花は以下の通りです。
このように明るくて華やかは花も最近の葬儀ではよく使われています。
葬儀で使用する花と言えば生花が多いですが、最近は造花を使う方も増えているようです。
理由は造花の質が上がっていることや作業時間が短縮できることなどが挙げられます。
これからも葬儀の形は変わっていくことが予想されるので、さらに造花を使用する人が増えるかもしれません。
では、次に散骨時に献花をするときの注意点をご紹介します。
散骨は自然の場所で行われるので、自然や周囲の人々に配慮した方法で行う必要があります。
散骨時に献花をするときの注意点を確認していきましょう。
散骨時に献花をするときには自然に配慮した形で行いましょう。
海に散骨するときにはプラスチックの包装を外してから行うのがルールです。
プラスチックは自然に還る素材ではなく、しかも海の生物に悪影響を与える可能性もあります。
また、葉や茎の部分を流してしまうと海洋生物がえさと間違って食べてしまう可能性もあります。
花びらだけをちぎって流すようにしましょう。
散骨自体悪い行為ではありませんが、人によってはご遺骨を撒いている場面はあまり目にしたくない場合もあります。
できればあまり人目につかないところを選んで行いましょう。
散骨をする場所までご遺骨を運ぶときにも人の目に触れないように袋に入れる、布をかけるなどの工夫をしましょう。
献花のための花びらも袋に入れるなどして持ち歩くのがおすすめです。
故人を弔いたいという気持ちでたくさん献花をしたいと考える人がいますが、献花の量と弔いの気持ちはあまり関係がありません。
量よりも故人を弔いたいという気持ちが大切です。
それぞれの場所に合った適量の献花をするようにしましょう。
適量が分からないという場合は、散骨業者に確認するのがおすすめです。
散骨時の献花にはこのような注意点があります。
自然や周囲の人への迷惑にならないようにルールを守って故人を弔いましょう。
では、次に実際に散骨を行うための方法をご紹介します。
散骨にはマナーやルールがあるため、個人で行うより業者を通して行う方が安心です。
しかし、散骨業者といっても様々です。
まずは、散骨の方法や場所を決定してから業者選定を行いましょう。
これから散骨の方法について簡単にご紹介していきます。
散骨ができる場所は海や山や空など自然がある場所です。
具体的にどのような場所で散骨が行われるのでしょうか。
散骨の種類 |
概要 |
海洋散骨 |
海にご遺骨を撒く |
山林散骨 |
山や森にご遺骨を撒く |
空中散骨 |
ロケットなどを使用して宇宙にご遺骨を打ち上げる |
宇宙散骨 |
飛行機もしくはヘリコプターを使用して空からご遺骨を撒く 風船の中にご遺骨を入れて空に飛ばす |
海洋散骨とは、海にご遺骨を撒く供養方法です。
海で散骨を行う場合は、漁場や海水浴場や港などから離れた沖で行うのが基本です。
そのため、船をチャーターする必要があるので、専用業者を通して行うのがおすすめです。
最近は海外の海で散骨する人も増えているようです。
海洋散骨での注意点は以下の通りです。
山林散骨とは、山や森などにご遺骨を撒く供養方法です。
山であればどこでも散骨しても良いということではなく、土地の所有者の許可があるところでしか散骨ができないので注意しましょう。
一般的には、散骨業者が所有する土地で行うことが多いです。
山林散骨での注意点は以下の通りです。
宇宙散骨とは、ロケットなどを使用してご遺骨を宇宙に撒く供養方法です。
実際に行われている人が少なく、ロケットを飛ばす必要があるためかなりの費用が掛かります。
空中散骨とは、何らかの方法で空にご遺骨を撒く方法です。
ヘリコプターや飛行機から行う場合と風船を使用して行う場合があります。
費用面では風船にご遺骨を入れて空に飛ばす方が安くなります。
実は散骨は自宅の敷地内でも可能です。
しかし、勝手に墓標を建てて墓をつくることは法律で禁止されています。
もしも自宅で散骨したい場合は、墓標となるものを作らないようにしましょう。
また、自宅で散骨すると将来家を売るときに値段が下がってしまう可能性もあるので注意が必要です。
自宅で散骨するとその家は「事故物件」という扱いになってしまう場合があります。
このように個人で散骨できる場所は思っているよりも少ないです。
散骨をしたい場合は、散骨を専門に行っている業者を通して安全に行うようにしましょう。
散骨したい場所が決まったら次に散骨の方法を決定していきます。
次に散骨の方法をご紹介していきます。
散骨はまず個人で行うか業者を通して行うかを決定しましょう。
大まかな方法を決めてから具体的に方法を決定していきます。
これから個人で行う場合と業者を通して行う場合についてご紹介します。
個人で行う場合は、まず粉骨をしましょう。
粉骨が終わったら散骨場所を決めて散骨をします。
個人で行う場合は、費用を抑えられるというメリットがありますが、散骨場所の確認や粉骨を自分で行わなければいけないというデメリットもあるので注意しましょう。
業者を通して行う場合は、まずどの業者に依頼するか決めましょう。
業者によって散骨場所・散骨方法・費用など違いがあるので事前に確認することが大切です。
ちなみに、業者によって散骨に付いて行けるプラン・業者がご遺骨を散骨場所まで運んで散骨をしてくれるプランなど様々です。
プランも業者によって異なるので、自分に合ったプランを探すようにしましょう。
散骨を依頼する業者を決める場合は、いくつかの業者で見積もりを取ってから決めるようにしましょう。
業者によって内容や費用が大きく変わってくるので、いくつか見積もりを取ってから行うことで納得のいく散骨ができるでしょう。
このように、散骨をするためにはいくつかの方法があることが分かりましたが、実際に散骨をする前には粉骨をする必要があります。
粉骨は道具さえあれば自分でもできますが、大切な人のご遺骨を砕く行為は精神的に辛い作業でもあります。
費用は掛かりますが、できるだけ粉骨業者に依頼しましょう。
ちなみに、散骨業者が粉骨も行ってくれるプランもあるので、気になる方はチェックしてみましょう。
散骨をする前には粉骨をするのがマナーです。
粉骨していない状態のご遺骨を撒くと、遺骨遺棄罪に問われる可能性があります。
散骨をする前には粉骨を行うようにしましょう。
次に散骨業者の選び方ご紹介していきます。
実は散骨業者はたくさんあります。
その中から信頼できる業者を探すためにはいくつかのポイントがあるのでこれからチェックしていきましょう。
散骨業者を選ぶポイントの一つはプラン内容です。
業者によっては合同でのみ行う場合、個人で行う場合などプラン内容が変わってきます。
業者によってはご遺骨を渡して、業者の方に散骨してもらうケースもあります。
プラン内容は散骨業者によって違ってくるので、いくつかの業者のプランを確認して心惹かれる内容の業者を探しましょう。
業者によっては粉骨もプランに含まれていることがあります。
プランに含まれていない場合はオプションになるのか、それとも自分で粉骨をする必要があるのかなど、事前に確認しましょう。
散骨業者によって散骨を行う場所が違います。
海洋散骨を専門に行っている業者や山林散骨を専門に行っている業者などがいます。
散骨をしたい場所の散骨を請け負っている業者を探しましょう。
業者によっては、散骨を他の会社に委託するようなケースもあります。
他社に委託した場合は委託先の業者が悪質でないかどうかの見極めが必要です。
しかし、他社に委託している場合は、委託先の会社の情報を入手しにくいため自社で散骨を行う業者を選ぶ方が安心できるでしょう。
散骨の費用は業者によって差があります。
プラン内容が違うため差が出るのは仕方がありませんが、いくつかの業者の見積りを確認してから納得のいく業者を探すようにしましょう。
次に散骨のマナーをご紹介します。
ご遺骨を2㎜以下くらいの粉状にしてから散骨するようにしましょう。
散骨は国や他人の所有地で行ってはいけません。
散骨したい場所がある場合は、事前にその土地の持ち主を調べて確認しましょう。
散骨は基本的に喪服で出席しないのがマナーです。
平服など場面に応じた服装で出席しましょう。
喪服で出席すると普通に生活している周囲の人が不安にならないような配慮も必要です。
散骨は自然の場所で行います。
献花をする場合は自然に悪影響を与えないような形で行うのがルールです。
海洋散骨の場合は、花びらだけを常識の範囲の量だけ撒く、プラスチックの包装は流さないなどの配慮をしましょう。
散骨をするのを迷っている人の多くは、散骨後のお参り場所がなくなってしまうという理由で迷っているようです。
そのような場合は、分骨を考えてみても良いかもしれません。
分骨とは、ご遺骨の一部を自宅やアクセサリーに入れるなどして保管する供養方法です。
墓が遠い人や散骨した人に行われることが多いです。
分骨をすれば、散骨後のお参り場所の心配も必要ありません。
散骨をする人は分骨についても検討してみましょう。
最近増えている供養方法の一つである散骨ですが、そのマナーやルールについてはまだあまり知られていません。
散骨でも献花が行われますが、葬儀の花と多少ルールが違うので注意が必要です。
散骨時の献花で使用される花にはタブーなどはないため、故人が好きだった花や花言葉などから適したものを自由に選ぶことができます。
ただし、自然に花を撒くので自然への配慮は必要です。
プラスチックなど自然で生活する生物に被害を与えないように工夫しましょう。
海洋散骨の場合は、花びらだけを撒いて、プラスチックの包装は持ち帰るようにしましょう。
散骨には細かなマナーなどがあるので、できれば専門業者を通して行うのが良いでしょう。
信頼できる業者を選定して、心に残るような大切な時間を過ごしてください。
天井 十秋
10年以上に渡り、全国の海域で散骨を行って参りました。
故人様の旅立ち(エンディング)を「より良く、より自分らしく」をモットーに、1,000名様以上もの供養をサポート。
故人様だけでなく、ご家族様の想いにも寄り添った、散骨プランをご提案いたします。