◇散骨時の服装って喪服が良いの?正しい服装や必要な持ち物とは
最近増えている供養方法として「散骨」があります。
散骨とは、ご遺骨を自然に撒く供養方法で、海に撒く海洋散骨や山に撒く山林散骨などがあります。
そんな散骨ですが、いざ自分が散骨に出席するとなると「何を着ていけばいいか分からない」「必要な持ち物はある?」と疑問になる人も多いでしょう。
そこでここでは「散骨の正しい服装」や「散骨で必要な持ち物」などをご紹介します。
初めての散骨への参加で恥ずかしい思いをしないためにも、散骨についての基本的なマナーを知っておきましょう。
Contents
一般的なお葬式の場合は、喪服を着るのがマナーとされています。
しかし、散骨時に喪服を着るのはふさわしくありません。
では、散骨時の正しい服装とは一体どのような服装なのでしょうか。
散骨時の正しい服装は「平服」です。
平服とは普段着に近いカジュアルな服装のことを言います。
散骨は海や山など自然の場所で行われるため、その場所に合った動きやすい服装を選びましょう。
平服がどんな服装か分からないという人のために、平服の例をご紹介します。
男性の服装(例) |
落ち着いた色のズボン シャツやTシャツ スニーカー |
女性の服装(例) |
落ち着いた色のズボン・長めのスカート シャツやTシャツ スニーカー |
一般的な平服のイメージは上のような服装です。
ただし、散骨を行う主催者によってはラフな服装のような指示がある場合もあるので、主催者の方に当日の服装を相談してみると安心です。
一般的な葬儀での服装が喪服にも関わらず散骨時の服装が平服なのはなぜなのでしょうか。
これから散骨で平服が推奨される理由をご紹介します。
散骨は海や山などで行われるため地域住民や観光客と出会うこともあります。
そのため、一般の方が見ても不審に思わないような服装を選ぶことが大切です。
喪服の集団が船に乗り込む姿や山を登る姿を見ると不安になる人も多いので、喪服を避けるのが散骨のマナーとされています。
散骨は海や山など自然の場所で行います。
そのため、その場所に適した服装をすることが大切です。
例えば海洋散骨の場合は、船に乗るので高いヒールの靴よりも滑りにくい靴を選ぶのが良いでしょう。
山林散骨では山を登れるような靴を選ぶことが大切です。
このように、その場所に行っても安全に過ごせるような服装を選ぶようにしましょう。
散骨は比較的自由度が高い葬儀です。
そのため、宗教や今までの価値観などとらわれない新しい考えのもと故人を送り出すことができます。
このように自由度が高い供養方法なので、服装についても自由な考え方が浸透しています。
このような理由で、散骨時の服装として平服が推奨されていますが、散骨の種類によって適した服装は違います。
次に散骨の種類別で適した服装を具体的にご紹介していきます。
散骨は海や山など自然がある場所で行われます。
場所によって適した服装は違うので、散骨の場所によって向いている服装は違います。
これから散骨の種類別に適した服装を具体的にご紹介するので、散骨時の服装で迷っている方はぜひチェックしてみてください。
海洋散骨は海上で行う散骨です。
船で沖合に行って行うことが多いので、船の上で安全に過ごせるような服装を心がけましょう。
次に海洋散骨の服装のポイントをご紹介します。
船に乗る場合は水しぶきなどがかかる可能性があるので、濡れても良い服装にしましょう。
波が穏やかでも船上では濡れることがあるのでタオルなどを持参すると安心です。
小さなお子さんの場合は着替えがあると良いかもしれません。
船の上は陸地よりも気温が下がることも多いです。
そのため寒いときに羽織れるような羽織があると安心です。
特に、冬の海上は風を遮るものが何もなくて体感温度がかなり低いことが多いので、温かいコートを着ていきましょう。
海洋散骨は濡れる可能性が高いので、水に弱い革靴を履くのはおすすめできません。
また、滑りやすい靴も控えましょう。
スニーカーやデッキシューズなどがおすすめです。
小さなお子さんの場合は、マリンシューズなどでも良いかもしれません。
平服はあくまでカジュアルな普段着です。
あまりに短いスカートや露出が激しい服は控えた方が無難です。
特に船上は風が強いため、短いスカートでは過ごしにくいということも考えられます。
また、船の上ということで水着でも良いと思われる方もいるかもしれませんが、散骨時の服装としては向いていないので、どうしても水着で出席したいという方は主催者の方に確認しましょう。
山林散骨は山で行う散骨です。
散骨時には山を登ることになるので、山登りをしやすい服装にしましょう。
山は虫も多いので、露出を控えた服装がおすすめです。
山林散骨の場合は山に登りやすい服装を選ぶことが大切です。
山の険しさやどれくらい登るかにもよりますが、山登りをしても危険ではないような服装を選びましょう。
同じ山林散骨でも夏と冬では適した服装が違います。
夏の場合は暑さ対策ができるような服装、冬の場合は寒さ対策ができるような服装を選びましょう。
山林散骨では滑りにくい靴を選ぶようにしましょう。
特に、雨の次の日などは滑りやすいのでグリップの効いた滑りにくい靴を選ぶことが大切です。
また、汚れる可能性が高いので洗える靴や汚れても良い靴を選びましょう。
山はケガや虫刺されなどしやすい場所です。
特に、ヒールなどは柔らかく露出した皮膚につくことが多いので、長袖長ズボンを着用するのがおすすめです。
夏の暑い時期などは薄手の羽織や靴下などで虫対策を忘れないようにしましょう。
では、次に散骨時に必要な持ち物をご紹介します。
まず忘れてはいけないのが散骨をする「ご遺骨」です。
ご遺骨がなければ散骨自体ができなくなります。
業者に依頼している場合は事前にご遺骨を預けているところも多いですが、自分で持っていく場合はご遺骨を忘れないようにしましょう。
また、散骨をするためには、事前に粉骨(ご遺骨を粉状に砕く)しておく必要があります。
粉骨前のご遺骨を撒くと法律違反になるので、粉骨は忘れないようにしましょう。
粉骨は、道具を使えば自分でもできますが業者に依頼するのもおすすめです。
突然雨が降ることもあるので折り畳み傘を持っていくと安心です。
散骨は海や山で行うことが多いので、靴下が濡れたり汚れたりすることがあります。
散骨後に食事会がある場合も多いので、靴下の替えがあると便利です。
海洋散骨の場合は、業者によっては音楽を流すことも可能です。
音楽を流せる場合などは故人が好きだったCDなどを持参するのもおすすめです。
業者によっては散骨の費用に献花が含まれていて準備してくれていることも多いですが、自分で用意しなければならない場合は献花用の花を用意しておきましょう。
海洋散骨の献花の場合は、花びらだけを撒くというルールがあるので、ラッピングや茎を撒かないように気を付けましょう。
献酒を行う場合はお酒を用意しておきましょう。
献酒も業者によっては事前に用意してくれているところも多いですが、持参する場合はどのような種類のお酒を献酒できるかを確認しておきましょう。
一般的に赤ワインなどのような色の濃いお酒は献酒できないことが多いので、注意が必要です。
散骨を行う場合は参列者の方に事前に服装についてお知らせしておきましょう。
ほとんどの方が初めて散骨に出席するということが考えられるので、服装について迷う方も多いでしょう。
散骨当日の服装について伝えておくと安心です。
散骨とは自然にご遺骨を撒く供養方法です。
散骨には種類があり、海洋散骨や山林散骨が主流です。
供養方法として散骨を選ぶ人が増えてはいるものの、まだ散骨に出席したことがないという人の方が多いでしょう。
そのため、散骨に出席するとなると服装や持ち物に迷われることが多いようです。
散骨時の正しい服装は「平服」です。
平服とはカジュアルな普段着のことで、散骨時には喪服は向いていません。
喪服は周囲の方に不安を与えてしまう可能性や当日ケガなどのトラブルに巻き込まれる可能性が高いので控えましょう。
まずは、散骨を行う場所に適した服装を選んで、当日安全に過ごせるようすることが大切です。
散骨を主催する方は、事前に出席者に服装や持ち物についてお知らせしておきましょう。
天井 十秋
10年以上に渡り、全国の海域で散骨を行って参りました。
故人様の旅立ち(エンディング)を「より良く、より自分らしく」をモットーに、1,000名様以上もの供養をサポート。
故人様だけでなく、ご家族様の想いにも寄り添った、散骨プランをご提案いたします。