◇散骨時に位牌はどうすればいいの?散骨マナーをご紹介
仏教式の葬儀をするときに必要となる位牌ですが、お葬式の後、散骨をする場合の位牌の取り扱いについて、迷っていませんか?
そもそも無宗教で葬儀を行った人は、位牌もありませんし、散骨をするときに位牌は必要なものなのか、位牌の取り扱いについての疑問をお持ちの方もいると思います。
そこで、散骨と位牌の関わり合いについてお話しします。位牌の処分方法などでお困りの方は、ぜひ参考にしてください。
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位牌とは、仏教で使われる、故人の戒名や法名を記した木製の板、木牌(ぼくはい)のことです。 戒名を入れるというと、お寺が用意してくれるものだと思っている方もいらっしゃいますが、位牌はご家族側が用意するものです。
お葬式の時には白木の位牌を仮のものとして使い、四十九日までに本位牌を作ります。仮の位牌とはいっても、故人の魂の宿った大切なもの、いわば故人そのものです。四十九日に法要を行い、御経を上げてもらうことで仮位牌から本位牌へと魂が移ります。
本位牌は、漆塗りのものが多く、価格も大きさもまちまちです。仏壇の大きさに合わせて作ることが多いですが、宗派によって細かい違いがあることも。
例えば浄土真宗は、仮位牌は作りますが本位牌は作らず、掛け軸に名前を残します。正式な方法がわからないと心配な場合は、作る前に菩提寺と相談した方が良いでしょう。
まず、散骨をするタイミングですが、四十九日を一つの区切りとして行う方もいれば、気持ちの整理がついてからゆっくりされる方もいらっしゃいます。
葬儀の際に、白木の位牌を用意された方は、四十九日を契機に本位牌をおつくりになっていると思います。散骨をそのタイミングで行う場合には、散骨場所まで位牌を持って行っても良いでしょう。
ご自宅でお留守番してもらっても良いですし、そこは散骨に参加される方のお気持ちが大事です。一緒に散骨場所まで行きたいという思いがあれば、是非お持ちください。
もし散骨にお坊さんをお呼びになる場合は、なおさら持っていった方が良いですね。
しばらくは手元で供養し、その後に散骨をされる場合も同様です。必ず持っていかなくてはならないものではありませんが、位牌は故人の魂が宿っているものですので、丁寧に包んで一緒に持っていき、最後のお別れをされる方もいらっしゃいます。
特定の宗教の形にこだわらないお葬式をされた場合には、特に位牌の用意をしなかった方もいると思います。
その場合は、散骨をするからといってあえて位牌を作る必要はありません。
散骨は位牌がなくてもできますので、安心してください。
散骨は、全てを撒いてしまう方もいれば、一部を残して手元供養する方もいらっしゃいます。散骨後の供養の仕方は、人それぞれです。
ご遺骨を全て散骨してしまうと、心の拠り所、お参りする場所がなくなってしまうと思う方もいるので、その場合には家に仏壇を用意して、位牌を作っても良いでしょう。
最初は特定の宗教にこだわらず、という気持ちで散骨をしたとしても、後から「やはりお経をあげてもらいたい」と思うこともあります。
供養の方法は故人を思う気持ちが大切なので、こうでなくてはいけないという決まりはありません。やはり位牌が欲しいと思ったら、戒名などお寺に相談してみましょう。
仏教式の葬儀を行って、位牌を用意してから散骨をする、もしくは墓じまいをして散骨をするという場合、手元にある位牌をどうすればいいのか?と迷ってしまうこともあると思います。
別に、散骨をしたからといって位牌を処分する必要はなく、お手元に置いて故人を偲びながら手を合わせていただければいいでしょう。
しかし、自分の後に管理をする人がいなくなってしまうため、仏壇も位牌も処分したい人もいると思います。
位牌は故人の魂が宿っているものですから、間違ってもそのままゴミと一緒に捨てるということはしないでください。
本位牌を作るときに、開眼供養という儀式をしていると思います。仮の位牌から本位牌へと魂を移す儀式です。
そのおかげで、位牌には故人の魂が宿っているとされていますので、処分をする前にはこの魂を位牌から抜いてあげなくてはなりません。それが閉眼供養です。魂抜き、お性根抜きとも呼ばれます。
魂が無事に抜ければ、お焚き上げができるようになります。
どちらの儀式も、菩提寺にお願いすれば良いですが、もしもうお寺さんとお付き合いがなくなっているという場合には、お坊さんを手配してくれる業者もいます。
また、お焚き上げを専門にやっている業者もいますので、そのようなところにお願いすると、無事に処分することができるでしょう。
位牌の永代供養をしてくれるお寺もあります。その場合は、一定期間預かってくれた後、お焚き上げまでしてくれるので、自分が管理できなくなった時でも、心配がありません。
散骨後の位牌は手元に残すかお焚き上げを
散骨をした後、故人の供養をどうしていきたいのかによって、位牌の取り扱い方法が変わってきます。
お手元に置いて、手を合わせる対象としてもいいですし、お寺に頼んでお焚き上げをしてもらっても構いません。
位牌がなければ供養出来ないということではないので、ご家族でよく話し合い、手元に残して供養するかどうかを決めると良いでしょう。