◇私有地で散骨ってしてもいいの?注意点や法律について
「散骨」とは、亡くなった人のご遺骨を自然に還す供養方法です。
大切な人が亡くなったとき、その人を偲ぶ方法として「散骨」を選ぶ人が増えています。
最近は故人の思いを叶えるため私有地で散骨したいという人も多いです。
しかし、散骨の具体的な方法や法律はあまり知られていません。
そこでここでは、私有地で散骨をする場合の注意点や、守るべき法律について解説します。
大切な人を偲ぶ方法として「散骨」について、一緒に考えてみましょう。
Contents
散骨をすること自体は違法ではありません。
しかし散骨をする場所や方法によっては違法となる可能性があります。
散骨を検討している場合は、ルールやマナーに詳しい散骨業者に依頼するか自治体の指示に従って慎重に行うのが無難です。
散骨を専門にしている散骨業者もいますが、自分でも行うことができるのでしょうか。
散骨は業者を通さず自分でも行うことができます。
ただし、散骨をするにはご遺骨を粉骨(ご遺骨を粉状に砕く)する必要があるなど、自分でするには難しい内容も含まれます。
散骨場所や方法についてのルールもあるので、散骨について詳しい業者に依頼すると安心でしょう。
散骨にはできる場所とできない場所があります。
地域によっては条例などで散骨を禁止している場所もあるので事前に調べておくことが大切です。
散骨できる場所 |
散骨できない場所 |
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散骨できる場所は意外と少なく規制が多いため自分で散骨場所を見つけるのは簡単ではありません。
そのため、実際に散骨する人の多くは散骨業者に依頼していることが多いようです。
自分の家の庭などで散骨するのは法律的には問題ないですが、周辺住民への配慮が必要で、場合によっては関係性が悪くなる可能性もあるということを知っておきましょう。
上記でも説明しましたが、私有地での散骨は可能です。
ただし、他人の私有地で散骨する場合は、周辺環境への配慮が必要になるなどいくつかのポイントがあります。
散骨後にトラブルへと発展しないためにも事前に私有地での散骨のポイントを押さえておきましょう。
私有地で散骨するときのポイントを3つ確認していきましょう。
私有地で散骨をする前に、その土地の持ち主から許可を得ることが大切です。
事前に土地の持ち主が誰なのかを調べて所有者から許可をもらいましょう。
無断で散骨をすると、トラブルになることがあるのでしっかりと確認しましょう。
散骨をする場所の自然や環境を大切にしましょう。
散骨をする際には、周辺の植物や動物を傷つけないように注意が必要です。
また、散骨後にゴミを残さないようにするなど、自然を守るための配慮が大事です。
花を手向けるときには、包装紙やプラスチックの包み紙を持ち帰るようにしましょう。
また、遺骨は発がん性物質である六価クロムが含まれているので、粉骨時に必ず無害化処理も忘れないようにしましょう。
散骨をする場所によっては、特別なルールや法律があるかもしれません。
その地域の法律やルールをよく調べて守るようにしましょう。
例えば、特定の場所では散骨が禁止されていることもあります。
散骨しようとしている場所が散骨できる場所かどうかを事前に調べておくことが大切です。
私有地で散骨するときのポイントを3つ確認していきましょう。
私有地でご遺骨を埋める行為は法律違反になるので注意が必要です。
ご遺骨を埋めて良いのは墓地のみと法律で定められています。
散骨をした場所に墓標を建てる、ご遺骨を少しでも埋めるなどの行為は控えましょう。
どうしても自宅にご遺骨を埋葬したいという場合は、周辺住民や施設への説明会を開催して同意を得た後に手続きを行えば認められることもあります。
ただし、実際にはハードルが高く難しいでしょう。
私有地で散骨をするとその土地の価格が下がる可能性があります。
散骨をした場所はご遺骨を撒いた場所ということになり、大幅に地価が下がったり買い手が見つかりづらくなったりすることもあります。
後に売却の予定がある土地での散骨には注意が必要です。
土地を売却する際に「散骨したことを言わなければいいのではないか?」と考える人がいますが、散骨をした事実は告知事項となる可能性があるため、おすすめできません。
告知事項とは、土地売却時に事前に伝えておかなければならない重要な内容のことです。
告知するべき事項を伝えないという行為は重大な違反とみなされる可能性があります。
散骨をしたという事実は売却時に伝えなければいけない事実の一つです。
自宅でも自分の所有地であれば散骨は可能ですが、周辺住民への配慮は忘れてはいけません。
人によっては自分の家の近くで散骨が行われたと知ると不快に感じる場合もあります。
無理に行うと後のトラブルにつながることもあるので、反対された場合は控えましょう。
私有地での散骨にはメリット・デメリットがあります。
メリットだけでなくデメリットも理解してから散骨するかどうかを決めると満足できる供養ができるでしょう。
私有地であれば故人が生前好きだった場所や思い入れが深い場所で散骨できます。
例えば故人が所有していた思い出深い場所に散骨できれば、家族にとっても慰めとなるでしょう。
私有地で散骨するということは供養場所を選べるということでもあるので、故人の思いを叶えるには適した供養方法だといえます。
私有地は公共の場所と違いプライベートが確保されていることが多いため、家族や親しい人のみで静かに故人を見送ることができます。
ゆっくりと親しい人のみで故人を偲ぶ時間を作れるのも私有地での散骨のメリットです。
私有地で散骨する人の中には自宅の庭などで散骨する人もいます。
自宅で散骨すれば場所を移動せずにいつでも好きな時間に故人を偲ぶことができます。
亡くなった後も故人を身近に感じられるのは自宅での散骨のメリットです。
私有地での散骨は法律的にOKですが、場所や方法を間違えると法律違反となります。
特に散骨場所を選ぶ際には、散骨できる場所を選ばなければなりません。
条例やルールで禁止されているところで散骨すると法的なトラブルになる可能性もあるので注意が必要です。
散骨をする際にはいくつかのマナーがあります。
周辺住民への配慮のために喪服を着て散骨式を行わない、環境に配慮した方法で散骨を行うなどあまり知られていないマナーもあります。
このようなマナーを知らず知らずに破ってしまうことでトラブルになることもあるので注意が必要です。
散骨に関してのマナーを知らないために、散骨後にトラブルとなることもあります。
せっかく故人を静かに見送りたいと思っているのに、散骨がきっかけでトラブルになることは誰も望んでいないでしょう。
散骨をする場合は事前にマナーやルールを調べておきましょう。
散骨にはルールやマナーがたくさんあります。
まだルールやマナーがあまり浸透していない散骨を安心して行うためにも散骨業者に依頼するのがおすすめです。
信頼できる散骨業者に依頼すれば法律やマナーに関する心配はいりません。
業者によっては内容やプランを選べるところもあるので、ご自身の思いにあった業者を選んで思い出深い散骨式を行いましょう。
散骨業者を選ぶ際には信頼できる業者を選びましょう。
残念ながら散骨業者の中には悪徳業者も存在します。
ご遺骨をごみとして捨てたり、ご遺骨を私有地に不法投棄するなどのような信じられないケースも実際にあるようです。
大切な故人をしっかり供養するためにも業者選びは慎重に行いましょう。
できれば直接業者の方と打ち合わせできれば良いですが、できない場合は電話などで直接話すことをおすすめします。
電話対応が良い業者は信頼できることが多いです。
私有地での散骨は法律的にも可能です。
ただし、散骨場所や方法を間違えるとトラブルになる可能性があるため注意が必要です。
ルールやマナーに詳しい散骨業者に依頼すれば安心して散骨式に臨むことができるのでおすすめです。
ご自身と故人の思いを叶えてくれる信頼できる散骨業者を選びましょう。
天井 十秋
10年以上に渡り、全国の海域で散骨を行って参りました。
故人様の旅立ち(エンディング)を「より良く、より自分らしく」をモットーに、1,000名様以上もの供養をサポート。
故人様だけでなく、ご家族様の想いにも寄り添った、散骨プランをご提案いたします。